・・ブログから移しました。
10年後武と獄寺が10年前剛と会う話。
これまた短時間での作成につき、文のねじれなどはご容赦ください。

・・・・だって書きたかったんだもの。。。


***戦のあと***

10年後の並盛に自分たちが帰れたということは、10年前の自分たちがミルフィオーレと決着をつけ、戦いに決着をつけていってくれたのだということだった。
10年前の並盛で、やるべきことはやってきた。
入江正一を見つけ出し、今後の暗い未来の根源を断った。

人けのない竹寿司の店内で武が一言つぶやいた。
「親父元気そうだったな。」





10年前の並盛で落ち合った武と獄寺は、任務の遂行中に偶然竹寿司から出前に出かけようとしていた剛の姿を見つけた。
10年後の世界でつい先日に亡くしてしまった、たった一人の家族。

「親父っ!」
うっかり、声に出してしまったのを獄寺によって手遅れながら口をふさがれた。
「バカ!話しかけてんじゃねぇよ!ややこしくなるだろーが!」
路地に口を押さえたまま引きずられていき、きつく獄寺ににらまれる。
「お、武じゃねーか、何やってんだこんなところで・・?」
声に気づいてしまった剛は店のすぐそばの、二人が隠れたその路地までやってきてしまった。

「あれ?お前スーツなんて持ってたか?・・あれ?獄寺くん?」
獄寺は深いため息をひとつついた。
「俺達とはかかわらないでください。親父さんの知ってる俺達じゃないんです。」
24歳の獄寺にそういわれた剛は豪快に笑った。
「獄寺くん!おっちゃんに敬語なんか使ったことなかっただろ!どうしちゃったんだ、え?
だいたいよ、武、いつの間に背ェ伸びたんだ?」
先ほどから押し黙ったままの武の方を見れば、このところ見なくなっていた、出会った頃のやさしい瞳の光が灯っているのがわかった。
「ま、いいじゃねーか、獄寺くん、寿司くってけよ、な?おう、武手伝えよ!」
剛が思い切り獄寺の肩をはたくと、あまりの強さに咳き込んだ。
剛がそう言って先に店へ消えると、ようやく武が口を開いた。
「な、ちょっとだけ親父に会って行っていーか?」
「だから、それよりやらなきゃなんねーことがあんだろが。」
そう言い放つものの、悲しげに微笑む武の顔は見ていられなかった。
「・・・・俺が大トロ食う間だけだからな。」
「サンキュー」

店に入るとそこには10年前の懐かしい竹寿司の風景が広がっていた。
人が出入りする、人間の活気を感じさせる店内の明るい雰囲気。
営業時間外で誰もいないとはいえ、それを感じ取ることができ、武はさらに安堵を覚える。
「おう、そこ座れな!仕方ねー、武も今日一緒に食えよ。」
促されて、カウンター席に二人並んで座る。
「大トロ二人前っ!」
早速出されたのは獄寺が先ほど言っていたのを知っていたのか、大トロだった。
「いただきます。」
10年も月日が流れれば、角があった態度も丸くなるというもので。
体ごと横を向いて、出される寿司を食していた10年前の獄寺とは態度が違っていた。
「なんか、変な感じだなー。ほい、武には、玉子な。」
「あ、俺親父の玉子大好きなのな!この甘いやつ!」
マフィアの世界に染まる前の爽やかな翳りのない笑顔。
その笑顔に獄寺自身も安堵を覚えてしまう。

・・・・とはいえ、長くここにはいられねー。

ずっとその笑顔を眺めていたいとは思ったけれど、自分たちに任せられた任務を片付けなければこの目の前にいる10年前の武の父の存在も、
10年前の自分たちも、そして10年後の自分たちの世界も何もかもが危うくなってしまうのだ。

「親父さん、ごちそうさま。俺達行かなきゃなんねーとこがあるんで。」
「・・・・だな。親父うまかったぜ!」
あらゆることを説明してしまえば彼を巻き込むことになる。
獄寺はそう考えて、10年後の自分たちのことをたずねようとしない剛とそのまま別れようとした。


「ああ、10年たっても武と仲良くしてくれてんだな。」
剛の一言に獄寺と武は驚いて振り向く。
「・・親父・・?」
「なぁに、ちょっと思っただけだって!お前たちちょうどそんくらいなんじゃねーかと思っただけよ!
おっちゃんだって、お前たちよりちったぁ長く生きてんだ、知ってることだって多くて不思議じゃねーだろうよ!」
「じゃぁ、俺たちが10年後から来てるって知ってて・・・・」
「まぁ、何もいうな、お前たちにはお前たちなりに理由があってのことなんだろ。何も口はださねーぜ。」
剛がなぜ剣術を習得していたかとか、時雨蒼燕流の継承者なのかとか詳しいことを聞いたことはなかったし、剛からも自分がなぜ剣術を身につけたいと思ったかは聞かれなかった。
しかし、剛には武のことはすべて知られていたのだった。
「獄寺くん、これからも武と仲良くしてやってくれな。おっちゃんだっていついなくなるかわかんねーしな。」
「・・じゃぁ親父・・・10年後に自分が死ぬってこと・・・」
「ま、そういう未来もあらーな。」
自分が死ぬという未来を聞かされても取り乱すことなく、受け入れる剛の姿に武は決意を新たにする。
「だけど俺、親父が死ぬなんて未来変えてやっから!」
獄寺の肩を軽く叩き、出発を促す。
「おう!頑張ってこいよ!」
剛は店を出て行く二人の背中を強く叩き、豪快に笑うと大きく手を振って見送った。
その姿はまるで小さい頃、野球の試合に送り出してくれたときのような。





「当たり前だろ、でもま、お前んちの大トロ食えてラッキーだったぜ。」
10年後に戻れたということは計画の成功を意味する。
しかし、武は喜びきれていない自分にやや苛立った。
「俺とうとうひとりぼっちになっちまったなー」
はき捨てるように言うと、獄寺に腕をつかまれる。
「お前はひとりじゃねぇ。」
エメラルドの瞳がまっすぐ武の瞳を捕らえる。
「10代目だって、リボーンさんだって、他にも仲間いるだろ、ファミリーじゃねーか!・・・・・それに」
くちごもった獄寺に武が問いかけると、武の胸に寄りかかるようにして小さくつぶやいた。

「俺とお前で家族になればいいだろ。」


「獄寺・・・」


「身内が欲しいってんなら、俺がお前の身内になってやる。それでお前の気持ちが晴れるんなら。」
それは武にとって願ってもないことだった。
お互いを必要とし、離れることは考えられなかった。
しかし、きっとそれはかなわないことだと武は思っていたのだった。
「じゃあ俺達結婚なのな」
「表現は気にくわねーけど、この際仕方ねーな。」

じゃぁ獄寺の苗字は山本になるのかと聞いて獄寺にダイナマイトを突きつけられているところに、忘れもしない声が聞こえた。
「よぉ武!」
やや日が経ち、やや埃っぽくなっていた竹寿司の座敷にてじゃれあう二人の下に一人の男が姿を現す。

「親父?!」

剛がミルフィオーレの手によって消されたと聞かされ、10年前の世界での計画にも進んで乗ったのだったが・・・。
生還した剛によれば、嘘であったと聞かされる。
どうやらツナは味方にも知らせていないアジトの構造があり、そこへ匿われていたのだった。
「10年前にお前たちに会ってたからな、もう死ぬんだろうなーって思ったわけよ。」

しかし、剛はツナのおかげで生きていた。相変わらずの豪快な笑い声をあげて目の前に立っている。

「・・・よかったじゃねーか」
舌打ちしながら、そして照れた顔を隠しながら小さくつぶやく獄寺。
「でも俺家族三人なのな」
不思議そうに武を見る剛に、ワケを話そうとする武。
獄寺の制止も間に合わず、言い放つ。
「俺、獄寺と結婚するのな」
「ま、そーか!めでてーな武。」
何の疑問も持たずに祝福する剛に獄寺は逆に不安になったが、以前のような元気で仲のよさそうな二人の姿を見、自然と笑みがこぼれた。


********

そういえば、ツナは生きていた設定になってます。極秘でミルフィオーレに捕らえられてて、でもその隙からボンゴレに指示を出してたとか!
そこにはリボーンも一緒にいてとか!

ものすごくハッピーエンドになってほしい気満々の設定の下でのお話でした;;;
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